「女性リスペクト」に溢れた、とんでもない「爆作」 – マッドな『マッドマックス』ファン・NAWOQI氏が語る『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

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既に世界各国でヒットを飛ばし、間もなく日本でも公開となる『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。公開前から「映画館で観ないと一生の損」と名高い本作について、その人生を左右するほど『マッドマックス』シリーズを愛してやまないNAWOQI氏が、本編内容から吹替え事件までを克明にレビューします!

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私の血と肉を形成しているのはマッドマックス

幸いにも、ジョージ・ミラー監督最新作『マッドマックス 怒りのデス•ロード』の試写会に呼んで頂き、字幕版・吹替版の両方を鑑賞した。昔から洋画は大好きだったが、洋画コスプレにハマるきっかけになるほど、過去の『マッドマックス』シリーズは私の血と肉を形成している。

ただ、正直言って不安要素は満載だった。

自分が『マッドマックス』を好き過ぎること。3作目の『マッドマックス/サンダードーム』のトホホ感。更に御歳70歳のジョージ・ミラー監督は、近年ずっと『ベイブ』や『ハッピー・フィート』といった子供も楽しめるアニメを中心に製作している。

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そんな監督が、はたしてどれだけマッドに戻れるのか!?と。
(※「マッド(Mad)」は日本語で「気の狂った」「発狂する」という意味)

しかし、そんな心配はどこ吹く嵐!「過去の『マッドマックス』は、そんなにマッドじゃなかったのかも!?」と思えるレベルに仕上がっていた。

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最初っからアクセルベタ踏み状態で、全体の8割がクライマックス。

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世界観・デザイン・ストーリーのすべてが完璧に振り切れていて、喰らう衝撃が半端じゃない。

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見たこともない・想像すらできない映像の数々は終始圧巻。

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細かいことなんか本当にどうでも良くなる、360度アトラクション映画です。

女性たちが自らの手で自由を勝ち取る「女性リスペクト映画」

男は納税レベルの義務として見に行くべき映画。女性には敬遠されがちなジャンルだけど、全編通して「女性リスペクト」で溢れているからできれば観に行って欲しい。 幅広い年代の女性たちが「自らの手で自由を勝ち取る」ストーリーに、スカッとすること間違いなし!

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日頃おっさん上司にネチネチつつかれて鬱憤たまってるOLさんは、この作品を見た翌日に捨て台詞と共に辞表の封筒の角で上司の首をカッ切ることでしょう。

過去作を知っていたら尚更最高だけど、知らなくても全く問題ない。できる限り大きなスクリーンで見ないと、死ぬほど後悔します。

こんな凄い映画を連れて帰ってきてくれた、ジョージ・ミラー監督に感謝!!

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ここでちょっと食い下がると、過去作を見尽くしているファンにとってはニヤニヤ出来るサービスがこまごまと仕込んである。「ひょっとしてコレって?」と思ってまた劇場に確認しに行きたくなる・・・という、監督の罠です(笑)。

また、1981年の『マッドマックス2』公開時に、まだ誰も観たことのないその世界観で新たなディストピア像を産み出し、 各方面の映像作品に多大なる影響を与えた本シリーズ。

後に多くの『マッドマックス』リスペクト作品が生まれている訳ですが、今回の『怒りのデス•ロード』では、そういった後発作品たちを逆リスペクトしてるのでは?と勘ぐってしまう箇所がちょくちょく出てきます。だとしたら、監督の遊び心というか寛容さが本当に心憎いですね。

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プロの吹替え声優だったら格段に良い物だったのは明らか

そして、触れなければいけないのは吹替え問題。例の大炎上案件です。

鑑賞前に自分の中で存分にハードルを下げたため、「我慢出来ん!金返せ!」って程ではなかったのは確か。そもそもセリフが少ない上に長ゼリフもない。何よりも、映像の圧倒的な迫力が延々とスクリーンから突き出してくるおかげでもう、吹替えどころではない映画になっているのも事実。

ただ、タレント吹替えの弊害は、よほど上手くこなせる方じゃない限り、どうしても本人の顔が浮かんでしまうこと。今回も耳が俳優トム•ハーディの声としてなかなか認識してくれない。

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自分をごまかし観ていても、久しぶりのセリフが聞こえると・・・現実に戻されてしまう感じが否めない。残念だけど、プロの声優でやれば格段に良い物になったのは明らかでした。

もしも内海賢二氏がご存命なら、「マックス=神谷明」「イモータン•ジョー=内海賢二」という遊びを観てみたかった。

しかしテレビ業界で「ゴリ押し」と言われることがタレントご本人の責任ではないのと同様、今回の吹替え案件も、マネージャーが持って来た仕事をこなしただけの話でタレントご本人は悪くないのだろう。持っていったプロモーション側なり、事務所なりの問題。

昔からなかなか洋画が文化として根付きにくい土壌である日本で、最近は更に邦画の勢いが増して邦高洋低の波が加速している感が否めないのは洋画ファンとしてはとても辛い。

だからといっていい加減、タレント吹替えだけでなく、まるで関係ない芸人さんによる宣伝プロモーションや女性やカップル客目当ての変な日本版ポスター、イメージの合わないオリジナルエンディング曲(今回は割と合ってた)以外の打開策を見つけられないのだろうか。

「外国人は全部同じ顔に見える」という人たちに対して、根本的な部分から洋画に対する価値観を少しずつ上げていく作業が必要になってきていると思う。目先の興行収入アップだけ考えずに、将来を見据えて地道に種をまいていかないと、この先どんどん苦しくなって行くような気がするなあ。

まあとにかく、なんにせよ『マッドマックス/怒りのデス・ロード』という作品そのものは本当にとんでもない。良作とか傑作とかより「爆作」という新しい称号を与えられるべき怪物映画です。

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6月20日(土)に本作が世界最遅公開後、2週間でディズニー・マーベルの『アベンジャーズ』最新作『エイジ・オブ・ウルトロン』が世界最遅上陸しますので、その頃には映画館でも、小さめのスクリーンに格下げされてしまいます。

とにかくスクリーンが大きいうちに、大迫力のこの映画を観てほしい。そしてTwitterやFacebookなどのSNSで褒めちぎった口コミを拡散して、日本をマッドに染めましょう。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は6月20日(土)より全国公開!

公式サイトはこちらから!

筆者/NAWOQI

NAWOQI

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